Dr. Mutsuko Takahashi BLOG

ニューヨーク在住、英文学博士・個人投資家の高橋睦子【Mutsuko Takahashi】です。ブログへのご訪問ありがとうございます。

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Happy New Year それとも A Happy New Year!?

世界中の至る所で人々が気持ちをひとつに新年を祝う時の言葉、"Happy New Year!" ご挨拶をいただくと嬉しくて、心から感謝の気持ちでいっぱいになりますね。

 

それでちょっと気付いたことがあるのですが、日本人の方々だけから"A Happy New Year"というご挨拶をいただくことがあります。なぜか!?

 

最初に断っておきますが、これは取るに足らないことで、間違いとも言えないくらい大したことではありません。また、間違いが必ずしも悪いというわけではありません。むしろ世界中の方々が互いの共通の言語でたくさん間違いながら私にメッセージを伝えようとしてくれることで、一生懸命さが伝わってきて嬉しさが倍増するくらいです!

 

そこに英語を「学ぶ事」と「話す事」の違いがあると感じています。「学ぶ事」においては間違いを修正することが大事ですが、「話す事」においては気持ちを伝えることが何よりも大事ですね。

 

さて本題ですが、お祝いの呼びかけとして言うならば、"Happy New Year"が正しいです。"I wish you a Happy New Year"のように文章の中で用いるならば、"a"を付けます。

 

"Merry Christmas"の例で考えてみてください。お祝いの呼びかけとしては、"Merry Christmas"ですが、文章で "I wish you a Merry Christmas"と言う際には、"a"が付きますね。

 

ついでに文化的なことを話しますと、日本ではクリスマス当日よりもクリスマスイブが重要視されている傾向があるように思います。またクリスマスを一日でも過ぎると、もうクリスマスは終わったと解釈されます。しかし、アメリカはもちろんですが、キリスト教文化圏の国では、11月の下旬から1月の初旬まではクリスマスのムードで街が包まれます。そのためクリスマスのモチーフの新年のカードとかは普通です。

 

私は、挨拶は気持ちが大事なので、"a"が付こうが付くまいが、コミュニケーションをとるうえで全く問題ありませんので、そんなことはどっちでも良いのですが、英語学習者のためにトピックとして挙げてみました。私が個人的に焦点が向かっている先は、この取るに足らないエラーのことではなく、なぜ!?いつ!?どのようにして!?日本にだけこの"a"が付くという現象が発生して広まったのかということに興味を持っています。

 

 

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