Dr. Mutsuko Takahashi BLOG

ニューヨーク在住、英文学博士・個人投資家の高橋睦子【Mutsuko Takahashi】です。ブログへのご訪問ありがとうございます。

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洋画は英語学習に最適か!?

 結論から言うと、自分の英語力にあっていれば洋画で学習することは効果大だと思います。一方でほとんど聞き取れないような内容であれば無駄であると考えます。目安は60%くらい理解できるならば、英語学習用として最適だと思います。

 

 

洋画で英語学習

最初に結論を述べた通り、自分の英語力に合っていれば、とても効果のある方法だと思います。

 

私の考えでは、母国語をすでに習得した大人の学習者は、英語ネイティブが幼児の頃に英語を習得するのと同じメカニズムで英語を習得することは不可能であると考えます。そのため、聞き流しは効果はないと考えます。なぜそう思うのか、理由を話したいと思います。

 

例えば、英語がどんなに苦手でも、学校で習ったので多少はわかりますね。Hello, Thank you, Yes, No, Good byeなど。映画で拾えるのは、すでに知っている言葉プラスアルファです。例えば、"Thank you. I appreciate that."っていうセリフのうち、わかるのが下線部のThank youだけだったとします。I appreciate thatがうまく聞き取れなくても、何やら感謝を表していそうだということはわかりますね。それは、部分的に少しは英語がわかっているから、そのようなことが可能なのです。

 

ところが、まったく知らない言語環境にいきなり放り込まれたと想像してみてください。例えば、アラビア語の環境に突如放り込まれたとしましょう。赤ん坊はいきなり知らない言語環境から言語を学びますが、大人は学べません。アラビア語の映画をどんなに見たとしても、1000回見てもわからないものはわからないですよ。

 

結局は自然に習得できる幼児とは異なって、大人にしかできない方法、例えば辞書で調べたり、共通言語を用いてアラビア語のわかる人に聞く以外に方法はありません。努力してもわからないものを1000回見るのは時間と労力の無駄だとは思いませんか!?アラビア語を全く知らない状態から大人がアラビア語を習得するために必要なのは映画ではなくて、教材です。

 

このような理由から、現段階でほとんど英語が聞き取れないのに洋画を何百回見ても、ほとんど習得できることは何一つないと言っても過言ではありません。そのため、洋画で語学を学ぶ場合、60%くらいは理解できるのが理想です。30%くらいしかわからない場合は、英語字幕と照らし合わせて補うようにして、自分に合ったレベルの洋画を見るのが最も効果的だと言えるのです。

 

洋画で英語習得するための方法

 私は知ってるけど現在はめんどくさくてやってない方法をご紹介します。過去には、ちゃんとやっていて実証済みなのと、他の人で実証済みです。

 

1.同じシーンを何回も見る(リスニング上達効果)

2.セリフをまねて言ってみる(スピーキング上達効果)

3.覚えたセリフを感情込めて言ってみる(発音上達効果)

 

これは絶大な効果があります。私は以前はちゃんとやってたんですが、最近は面倒なので、映画は基本一回見たら終わりです。重要表現を巻き戻して見ることはあります。現在は映画は一回見れば理解できるのでやらなくなったのですが、日本に住んでいた頃はしつこく同じ場面を何度も見て英語表現を頭に叩き込んでました。勉強はしつこい人の勝ち。忍耐力のある人にはぜひおすすめしたい方法です。巻き戻して同じシーンを何回も見る方法はリスニングに効果絶大です。私はこれでリスニングが飛躍的に伸びました。

 

セリフをまねて言ってみるのはスピーキングに効果絶大です。熱心な英語学習者も、たいていの人はここまでのステップしかやらないと思います。それでもスピーキングに多大な効果を及ぼす大事なステップです。

 

さて、覚えたセリフを感情込めて言ってみるというステップは発音上達に効果絶大です。ここまでは、あまりやってみたことがある人は少ないと思います。ニューヨークに住んでいると、役者さんと知り合いになることは普通に日常的な出来事です。日本では芸能人は住む世界が違いますが、外国に住むと同じ日本人ということで住む世界が同じになります。役者さんの英語発音が短期間であまりにも上手であることは、知り合ったすべての役者さんに共通していたことから、このステップがいかに大事であるかがわかったのです。役者さんは覚えたセリフを感情込めて何度でも言ってみますよね。そのため、言葉に魂を吹き込むことができるのです。

 

ここまでやるのは大変なことですが、情熱で乗り切りましょう!

 

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