Dr. Mutsuko Takahashi BLOG

ニューヨーク在住、英文学博士・個人投資家の高橋睦子【Mutsuko Takahashi】です。ブログへのご訪問ありがとうございます。

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TOEFLのスピーキング対策

TOEFLを受験するにあたって最初に突破しなければならない難所がスピーキングです。苦手と感じてるものほど、勉強次第で効果が出やすい部分なので頑張って対策をしていきましょう!

 

 

マイクテストから張り切りましょう!

マイクテストで、「あなたが住んでいる街について述べよ」と最初に英語で聞かれます。ほとんどの人は、"I live in Tokyo, I live in Tokyo, I live in Tokyo, ......"とマイクテストが完了するまで続けます。

 

これは個人の自由なんですが、私からちょっと提案したいのは、せっかくなのでマイクテストの段階で実際に住んでいる街について述べてみてはどうでしょうか!?理由は後で述べます。

 

TOEFLテストの会場って、当然ですが近くの受験者の声は丸聞こえで、他の人がしゃべっている声が聞こえている中、自分もマイクに向かってひたすらしゃべり続けなくてはなりません。

 

これは意外とスピーキングテストそのものよりも、この状況の方が難しいと感じる人も多いかと思います。

 

日本人の良いところなのですが、日本人の普通の常識的な人々っていうのは、人がしゃべっている間は待ってくれますよね。相手がしゃべり終えてから、自分が話し出しますよね。

 

私の個人的な場合ですけど、私が話している間にしゃべり出してくる人には私の中では「かぶせヤロウ」って呼んでるんですけど、そういうかぶせヤロウは、相手が日本人だろうと外国人だろうと、今後も付き合いたい相手の場合は説教します。付き合いたくもない相手ならば、もう帰ります。

 

本当に頭にきて、「このまま話がしたいなら手紙を送ってください。一方的にしゃべり続けてるんだから手紙で十分でしょ」と言ったこともあるくらい、私はかぶせヤロウが嫌いなのです!

 

しかし、TOEFLのスピーキングテストに関しては、かぶせヤロウ的なメンタリティーを持っている人が勝利のカギを握っているといっても過言ではないような気がしています。

 

かぶせヤロウは外国には実に多いです。大学や大学院レベルの高等教育の場では、洗練された人たちが集まっていますので授業中に教室の中で、そういったことは起こりません。しかし街中はこのような人々で溢れかえっています。

 

人がしゃべっていてもお構いなしに、少しの間も待つことすらできずに自分の言いたいことをまくし立てるという図太いメンタリティーはスピーキングテストには役立ちます。

 

しかし、こんな失礼極まりないこと(と私は思ってる)を人との付き合いの中ではやらない方がよいので、テレビとか動画とかのうるさい環境にした中でスピーキングテストの最終段階をやるとよいです。ノイズの中での練習は、基本的なことができるようになってから最終段階でやるほうが効率が良いです。

 

さて、自分の住んでいる街について実際に述べてみてはどうかという提案に対する理由ですが、誰もが、"I live in Tokyo, I live in Tokyo, I live in Tokyo,..."と言っている中で、一人だけ堂々たる声で東京に関する説明を始めれば、もうマイクテストの段階で周りが一目置くことは間違いありません。また自分自身の緊張を解くにも有効的です。

 

実際に、マイクテストの段階で住んでいる街の説明をする人たちが少ないですがいます。やっぱり、一目置きますね。凄いやる気だな~って思ってね。それだけでも周りを圧倒しますので効果的です。

 

「なんだコイツ」って思われることは気にしてはいけません。試験会場で会う人々は、もう二度と会わない人たちです。周りを気にしないでやりましょう。

 

スピーキングのテンプレートを作る

あらかじめテンプレートは作っておきます。実際に出題された問題については書けません。決して口外しないことを試験前に宣誓していますので。

 

なので適当に書きますが、例えば、「尊敬する人は誰ですか?」っていう質問だったら、困りますよね。そんなこと考えたこともないしっていうような質問が出題されます。でも大丈夫。テンプレの概要は下記の通りです:

 

1.質問に対する答え (私の尊敬する人は、田中先生です)

2.理由1 (田中先生は生徒の気持ちをわかってくれて公平です)

   例1 (例えば、発言したくてもできない生徒がいたら・・・)

   例2<時間があれば>

3.理由2 (田中先生は約束を必ず守ってくれます)

   例1 (例えば以前、田中先生は・・・)

   例2<時間があれば>

4.結論 <1の「質問に対する答え」の言い換え>

     (すでに述べた理由から、田中先生は私が一番尊敬する人です)

 

このテンプレを叩き込んでおくと、応用が利きます。

「尊敬する人は誰ですか?」<田中先生です>

「あなたが思う教師の資質とは何ですか?」<公平である、約束を守る>等

「学校生活で嬉しかったことは何ですか?」<田中先生との出会いです>等

 

マイクを使って、相手もいないのに話し続けるっていうだけで多くの受験者が困惑するのは当然です。頭の中が真っ白にならないようにするために、テンプレートが大活躍します。

 

事実だけが良いとは限らないことがある

たっ田中先生って・・・誰!?しかも、公平で約束を守る先生に会ったことがない!?大丈夫です。あくまでも英語のテストなので英語力を試しています。しっかりと上手にしゃべれてさえいれば田中先生が実在しようと架空の人物であろうと関係ありません。それぞれが、あなたの中の田中先生について述べてください。

 

これは嘘ではありません。テスト対策です。作家が架空のストーリーを作っても嘘つきでないのと同じです。TOEFLテストに関しても同じことが言えます。相手が知りたいのは真実ではなく、あなたの英語力です。

 

例えば、「あなたが尊敬する人は誰ですか?」という質問に対して、事実を述べると、とんでもなく面倒なことになる場合もあります。実際に、「尊敬できる人に関しては考え中だ」というのが事実だとしたら、そのあとが続きませんよね。5秒で終わってしまい、45秒間しゃべり続けられません。

 

あるいは、「尊敬できる人はいない」というのが本音だとしたら、「私には尊敬できると思える人はいません。なぜならば、この世知辛い世の中・・・」これは、とっさに言おうとするとへんてこりんな答えになるかもしれませんね。

 

よほど話術と英語力に自信がない限りは、事実を述べるだけが正しいとは言えないのです。

 

一方、田中先生を好きな本当の理由が、「田中先生は宿題を出さないからです」「田中先生は誰にでもA評価をくれるからです」というような場合、生徒としては良い生徒の答えとはいえないかもしれません。しかしTOEFLで問われるのは、生徒としての倫理観ではなく英語力です。そのため、頭の中にそれがよぎってるのならば迷わず言いましょう。沈黙するのが一番だめです。沈黙するくらいならば、何でもよいからとにかく話続けましょう。

 

 

どちらかを選んで答える形式の場合

「こういう場合と、ああいう場合ではどちらが良いですか。またその理由はなんですか?」ってのが出ます。

 

例えば、「田舎に住むのと、都会に住むのとではどちらが好きですか?またその理由はなんですか?」っていう場合。

 

本音は田舎が好きだったとします。それで5分くらい時間がもらえれば、田舎をこよなく愛する理由を上手にまとめられるかもしれません。

 

ところが突然の質問で、数秒しか考える時間をもらえない場合、どっちが外面的に理由を作り上げやすいでしょうか!?

 

それでも田舎の方が理由がすぐ浮かぶというならばそのまま素直に事実を答えてもよいと思います。しかし、少しでも理由に迷うのならば、いっそのこと都会を選んだ方が答えやすい場合があります。

 

都会が好きを選んだ場合の理由:

★ 遅くまで公共交通機関がやっている。

★ いろいろな人に出会える。

★ 車がなくても生活できる。

★ ショッピングに便利。

 

ぱっと思い浮かぶだけでもたくさんありますので、本音を言えば「これらのすべてが嫌なんだ。私は人里離れた場所こそが好きなんだ!」って思っても、考える時間なしに、とっさに言葉達者に英語で上手に述べられないのであれば、都会を選んだ方が良いと思います。

 

そのため質問が出たら、まず最初にやることは「どちらの選択肢が答えやすいか!?」ということです。この訓練は、普段、道を歩きながらでもよいので、常に考えを張り巡らしておきましょう。

 

そして忘れてはいけないのは、先にも言いましたが、ノイズ対策です。周りに雑音があると、自分が何を言ってるのかわからなくなることがありますよね。試験会場はノイズに繊細な日本人の受験者にとってははっきり言ってうるさいです。スピーキング対策の総仕上げとして、テレビとか動画とか流しながら答える練習をすることをおすすめします。  

 

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